宿場町として長い歴史を持つ高野町では、白壁と瓦の伝統建築が軒を連ねる。旧街道から少し奥に入った敷地は、周囲に家屋があって陽光の採り込みや、プライバシーの確保に工夫が必要な立地だった。こんな時、施主様の身になり、見事に解決してくれるのが大工さんの強み。
もう一つの平屋には、寝室と子供部屋を配置。佐久穂産のカラマツ材が床と建具に使われ、暮らしと共に使い込まれて味わいが深まるのを待つ。少し高めの位置に設置された窓は、プライバシーを確保しつ充分な日差しを取り込んででいる。
いよいよ東京2020。有明体操競技場では、佐久穂町産のカラマツが梁に大量に使われています。町の先人から受け継いだカラマツ材は、もともと耐久性に優れていていますが、最近では乾燥技術の進歩により、壁材、床材、建具等の内装の他、柱にも利用されるようになっています。佐久穂町を含む南佐久地域では、~信州カラマツの故郷~佐久森林認証協議会を結成し、SGEC(緑の環境認証会議) 認証材としてブランド化や資源の安定供給に取組んでいます。
モダンなデザインの洋風瓦が、明るくスッキリとした印象を与えています。雨樋は、雨じまいの要。住宅を長持ちさせるよう、機能性と耐久性はもちろん、住宅デザインにマッチした仕上げの美しさも求められます。この建物では、グレー系の瓦や鼻隠しと呼ばれるカラマツ材の横木とも馴染み、とても美しく収まっています。